OM-D E-M10 markⅱはそんなにmarkⅱ感を感じていない。

E-M5はそれなりに期間が空いたこともあり、センサー以外は随分ブラッシュアップされたと思う。

だが、E-M10は実際どうなのだろう？

markⅱになって何が変わった？

当然ながらいろいろ機能追加はされている。大きな点と細かい点を並べて見たい。
まずは大きな変更から。

• EVFの解像度アップ ： 144万ドット 1.15倍 液晶パネル → 234万画素 1.23倍 有機EL
• 手ぶれ補正の向上 ： 3軸 約3.5段分 → 5軸 4段分

この2点が最も大きな変更だと思う。
ファインダーをのぞいて撮影するのに、やはり144万画素はちょっと不足。
234万画素あると相当見やすさが違う。
ただし、E-M10 markⅱのファインダーは有機ELでE-M1やE-M5 markⅱなどで使われてきた
エプソン製の液晶ファインダーパネルと異なるもの。
有機ELのファインダーって、どこのメーカーもちょっと派手なんだよね・・・。
ちょっとギラついて見えたり・・・。
オリンパスが採用してきたエプソンの234万画素のファインダーパネルは落ち着いた発色で非常に良かったんだが。


手ブレ補正に関しては、E-M1やE-M5 markⅱと同等の5軸になった。
メーカー仕様ではE-M1と同等の4段分。E-M5 markⅱは5段分なので、少し差別化したなと・・・。
とはいえ、本当に5軸ってこのクラスに必要なの？
通常の撮影であれば3軸で十分補正できる。のこりの2軸はマクロ撮影など、近接時に影響があるもの。

特に子供を望遠で撮影したいとか、家の中の光量がすくないところで撮影するというシーンではあまり効果的でない。
それに、メーカー仕様にある○段分は2軸（ピッチとヨー）に関する効果で、残りの3軸分はどれだけなのかわからないんだよね・・・。

ファインダー撮影がメインでないのであれば、markⅱを積極的に購入しなくてもいいんじゃないかなー、と思う。

その他の変更も簡単に記載しておこう。

• 電子シャッター 上限1/16000
  静音モードにすると電子シャッターとなる。静かな場所で写真を撮るという意味では利用価値のある機能。
  ただ、1/16000って・・・。他社もそうだが、何を撮るのだ・・・。


• AFターゲットパッド
  ファインダーを除いている際に、背面液晶をなぞることでAFポイントを変更できる。
  このクラスにマストではない気がするが・・・。


• OVFシミュレーション
  画像処理や露出補正が反映されない。通常の一眼レフでの見え方を意識したもの。
  ニコンやキャノンユーザーへのアピールかな。あんまり意味ないと思う。


• 連射コマ数、上限のアップ
  0.5コマのアップなので、劇的な変化はなし。
  RAWで上限なく撮影できるようになったが、一体このクラスに誰がそれを求めているのだ・・・。


• デザイン変更、ダイヤル形状・配置の変更
  ダイヤルが少し高くなっているのは操作性の向上に一役買っていると思う。これはいい。


• フォーカスブラケット
  フォーカス位置が異なるコマを最大999枚まで撮影。すごい。
  あったら便利。なくてもAF性能十分いいはず。
  マクロ撮影などで深度を稼ぎたい場合、これで撮影した写真を後処理で合成するという技に使える。
  パパとママには無用・・・。


• ムービー手ブレ補正の強化
  これはいいね。E-M5 markⅱでもこの効果は評価されてたし。

E-M10がやすければそっちでも良くない？

ここまででmarkⅱをあまりほめてこなかったけど、要は普通の人ならE-M10でも十分じゃない？って言いたい。
特に子供を撮る場合子供の目線の高さに合わせることが多くなるので、ライブビューで撮影することのほうが多いと思う。子供からしても、パパやママの顔が見えないよりも、顔が見える状態のほうが笑ってくれるでしょ。

加えて、画質は全く同じ。同じセンサーを使って、同じ画像処理エンジン。これは、E-M5 Markⅱとも同じ画質。
画質のことだけ考えたら無駄に機能が増えたとも言えなくもない。

そういう観点で、機能アップはしているけれどコストパフォーマンス的にはE-M10で十分じゃないかと思うんだよね。ただ、それなりにかっちりと写真を撮ったりしたいという志向の人にはいいかもしれない。

レンズキットを価格.comの最安値で見ると、2015年11月23日現在でE-M10が5万5千円くらい、markⅱが8万5千円くらいと3万年の差。僕ならE-M10を押すなぁ。

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